グロースハック完全教本を読んだ
社内でグロースハックに取り組んでおり、参考になるような本がないかと探している時に出会った。グロースハックの指針になる内容が書かれており、社内の取り組みを見直すきっかけになったのでメモしておく。
この本は以下の動画で知った。 【note イベント】「note の躍進を支えた”定性と定量の甘い関係” ─ データと世界観をどう組み合わせる?」2019/11/14 - YouTube
迷信を捨てる
グロースハックを始める時、迷信を捨てないといけない。「ハック」という言葉から、汎用的な裏技があるような印象を受けるが、データや事業フェーズ・サービスの特徴などを考慮して継続的に実験していくことがグロースハックである。実験は失敗も伴う。それでも、期待する結果を得られるまで忍耐強く続けること、施策が成功しても満足せず貪欲にやり続けること。
チームを組成する(第 1 章)
グロースハックを推し進めるに組織横断型のグロースチームが必要。データアナリスト・エンジニア・デザイナーが協働することで、グロース施策を多角的な視点ですすめることができる。下記はチームに必要なメンバー構成。
- グロースリード
- チームの重点領域と目標、その期日を設定する
- 意見が割れた時などに最終的な意思決定を行う
- どの職種でも良い
- エンジニア
- マーケティングスペシャリスト
- データアナリスト
- デザイナー
グロースハックは外注してはいけない。 成長のための努力、権限、時間を外部のコンサルタントは持ち合わせていないから。社内メンバーでチームを組成することで実験を絶え間なく行うことができ、ナレッジも社内に蓄積できる。
渇望度を知る(第 2 章)
優れたマーケティング施策を打っても、プロダクトがどうしようもなかったら意味がない。施策をあれこれ考える前に、プロダクトのコアバリューと「アハ・モーメント」を知っておく必要がある。
アハ・モーメントとは、プロダクトの有用性がユーザーに刺さる瞬間を指す。何のためのプロダクトで、なぜ必要で、使うとどのように役立つのかというコアバリューを、ユーザーが心から感じる瞬間
- Twitter の場合だと 30 人フォローした時:興味のある情報を手軽に得られるサービスだと理解する
- Slack だとメンバー間のメッセージが 2000 件を超えた時:有用なコミュニケーション手段として認識する
- Instagram では「写真を共有する」瞬間:友人に写真で近況を共有するという新しい快感(あるいは承認欲求)
思わぬ機能がユーザに刺さっている場合もあり、アハ・モーメントを特定するのは難しい。なのでユーザからの声を聞く。 調査対象はアクティブユーザから選ぶべきで、休眠ユーザや使っていない人に聞くべきではない。
マストハブの状態になっていないときは、追加の調査を行い、成功を阻む要因・コアバリューをしっかり突き止める。機能追加することで自己満足に逃げてはいけない。
意味のある指標(第 3 章)
プロダクトを成長させるために測定するべき、具体的な指標を特定する。以下は具体例。
- Uber: ドライバー数、乗客数
- Facebook: 投稿されたコンテンツ数、閲覧時間
- Yelp: レビューされているビジネス数
Google Analytics などは多様なデータを表示してくれるが、そこから重要な示唆を導き出すには、追うべき指標を定めておく必要がある。
高速で実験する(第 4 章)
- 分析
- アイデアの生成
- 優先順位付け
- 実験
のサイクルを繰り返し行う。影響度・自信度・簡単度などを数値化するとアイデアの優先順位づけがしやすい。
雑感
最後の方のまとめが雑になってしまったが、今の仕事はそこまでまだ辿り着いていないので、ちゃんとチームを作ってコアバリューを突き止める作業をやらないといけないと思った。